肩の痛み、手の障害
目次
・肩の痛み
・インピンジメント症候群
・手の骨折
・ばね指
・胸郭出口症候群(手の痺れ)
・肘部管症候群(手の痺れ)
・腱鞘炎
肩の痛み
五十肩、四十肩、肩関節周囲炎など様々な名称がありますが、その病状は個々様々です。多い例として肩板(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の緊張亢進から筋短縮、によって生じる痛み、またそこから波及する病態が多い症例となっています。肩板が硬化すると肩甲骨の動きに制限が生じます。そこからさらに様々な病態へと移行することが多いです。肩を動かす上で肩甲骨の動きはとても大切となります。そればかりでなく、協調性の項でも書いていますが肩甲骨の動きは人間の様々な動きに大切な役割を果たしています。そのため肩甲骨の可動域制限は全身の動作の中でより全身の筋力が必要となり、運動疲労度が大きくなる等の影響が生じます。
肩甲上腕リズム
肩の動き
肩関節は自由度の高い関節です。その反面正しい動きが崩されやすい関節となっています。そのためその動きを崩さないことがいつまでも健康な関節でいられる要因となります。
まずは周囲の筋肉の適切な緊張状態を保つ。球関節を正しい位置に保つ。最低限の筋力を保つ。関節の正しい動きを保つ。ことが最も大切となります。
肩が180度上がるためには肩甲骨が60度上方回旋、上腕骨が120度外転(これを肩甲上腕リズムという)しなければ上がらない構造になっています。したがって肩甲骨に制限があると最大可動域まで動かない構造となっています。そのため肩甲骨の動きを取り戻すことはとても大切となってきます。
インピンジメント症候群
肩関節の可動域制限が起きている状態で上肢を無理に使うと更に別の部位の痛み、関節内に摩擦が起きたり、筋肉が関節に挟まれたりと2次的障害に繋がっていってしまいます。そのことをインピンジメント症候群といいます。この状態になっている方も多く見かけます。
肩のリハビリ
肩のリハビリでもやはり炎症の原因、可動域制限の原因、痛みの原因の究明が第一となります。炎症急性期でも少しずつ動かすことから開始します。それによって血流を改善し痛み物質の代謝を図ります。
可動域制限では関節内に何か出来ているのか筋緊張のバランスが崩れているのか肩甲上腕リズムの崩れか等を考えます。
手の骨折
手の骨折には橈骨骨折、尺骨骨折、手根骨骨折、上腕骨骨折、指の骨の骨折等があります。どの骨折もできるだけ早期のリハビリが予後を左右します。
