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高次脳機能障害のリハビリ(医療従事者向け)
注意障害
注意障害は主に5つに分類されます。
選択性・・・自分の目的のものだけに注意が向けられる。
持続性・・・自分の目的の物事に注意を向け続けることができる。
転換性・・・次々といろいろな物事に注意を向けることができる。
容量性・・・一度の注意を向けられる範囲や容量。
配分性・・・いくつかのことに同時に注意を向けられる。
注意障害によってお店に行っても探したいものが見つけられない。注意が続かない。一つのものに意識が向くと指示をしても他のことに気づかなくなる等健常な方では考えられないようなことが起こるので周囲の方は注意が必要です。
また、失認症にも分類されますが半側空間無視と呼ばれるものもあります。これは脳卒中の方の麻痺側への意識が向かなくなる。左側に麻痺があったら左側のものに全く気付かないという現象が起きます。歩いていたり、車椅子に乗っていても左側のものにバンバンぶつかってしまうという、健常者には考えられない現象が起きます。これは大変な障害ですがこの障害は治療によって改善がみられるケースが多いです。
その他注意障害には対外的なものだけでなく、自分の身体にも注意をむけられなくなくなるケースもあります。そのことで指先の感覚がわからなくなったり、自分の重心に気づかなくなったりと様々な病態を呈します。
カクテルパーティー効果
人間の優れた注意機能の一つです。人間は音楽で騒がしいカクテルパーティーのなかでもそこにいる仲間の会話を聞き分けることができます。人間はその注意する目標を意識することで周りの刺激の閾値を下げ、目標に対する閾値を上げることで注意を向けたものの刺激を読み取ることができます。人間の能力というものは本当に素晴らしいものですね。